ここの所、布団にもぐってじっと考えることが多かった。どのくらい続いただろう。長かった。そうしていたら、クセになった。染みついた。考えることが自分、という感じだ。
何はともあれ考える、匂いよりも、暖かさよりも、冷たさよりも、気持ちが良いよりも、ぼーっとするよりも、地面を感じるよりも、ざらざらした舌触りよりも、聞こえてくるピアノの音色よりも。そんなことを忘れてた、悲しいくらいに。まるでこの世に生きていないみたい。自分一人、頭の中で、ずっと歩いていたみたい。
ずっと考えていたので、外出している間も布団の中にいるような気になってしまう。五感を忘れてしまっている。
今日、芝生の上を裸足で歩いた。気持ちが良くて、これが永遠に続いたらと思うほどだった。葉っぱがチクチクと足の裏に当たって、土がヒンヤリ濡れていた。家に帰ったら、早速ベランダで疑似体験をしたいと思った。使っていない園芸用の腐葉土を使おう。家の中でも箱の中に入れたらできそうだ。楽しみが1つ増えた。
今日、ある催しに参加したら、初対面の人達が親切で優しかった。私は、「どういうつもりで、そうするのだろう?」、「私の言動でイヤな気持ちになっているのか、ならなぜ?」などありもしないことに一々理由をつけていた。
ごめんね。まだ布団から出られてないです。
優しくしてくれてありがとう。